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原料蒸し・二次仕込み

一次仕込で作った一次もろみに、原料の芋を蒸してから加えてさらに発酵させる工程が二次仕込です。 二次仕込は並行複発酵と呼ばれる発酵の仕組みで行われています。この並行複発酵は、原材料の持つでんぷんを分解し糖に変える糖化と、糖をアルコールにする発酵が同時に行われる、日本のお酒の特徴的な発酵方法です。


京屋酒造で使われている原料芋には、宮崎紅寿(ミヤザキベニコトブキ)と黄金千貫(コガネセンガン)があります。宮崎紅寿は食用にもなる芋で、蒸すと甘みがあり風味も強いものがあります。一方、黄金千貫は主に焼酎の原料向けに栽培されている品種で皮が白く、蒸してもあまり甘みがありません。今回は宮崎紅寿を蒸す様子を例とします。


図1

さつまいもは一般的に、収穫してからしばらく貯蔵すると自然にでんぷんが糖化して甘みが増します。したがって普段芋を家庭で食べるときは収穫後にすぐ食べるのではなくしばらくおきますが、焼酎の場合は逆で、収穫してからすぐ蒸すのがポイントです。
糖分は蒸すと蒸気によって飛んでしまいます。そこで焼酎を作る場合は、大事な糖分を飛ばさないように内包させながら蒸し上げ、一次もろみに投入します。こうすることによって十分な糖分をもろみに加えることができるのです。

京屋酒造では、商品により芋の皮の剥き方を変えています。シマ状にむいたり、全部むいたり、ヘタだけとったりすることにより、皮付近の風味を生かしたり、逆に風味を控えめにして綺麗な味になるように調節しています。

図2

剥きあがった芋は、高さ6m程度の大きな蒸し器に投入し、約1時間蒸します。

図3

蒸しあがった芋(図4)。芯がやや残るくらいが、焼酎の芋としてはちょうど良く、固すぎず、やわらかすぎずという蒸し加減がポイントです。

図4


蒸しあがった芋はフレーク状にして冷ました後、一次もろみに投入してよくかきまぜ、約10日間発酵させます。こうしてできたものを二次もろみといいます。

図5

図6

図7

図8

図9

ここで酵母が糖分を養分にして発酵し、アルコールを作っていきます。芋を入れてから2〜3日が一番発酵が激しく、甕の中でも大きい泡がぶくぶく立つ状態になります。耳をそばだてるとぷちぷちと酵母たちのささやき声ともいうべき泡のはじける音が聞こえてきます。

図10

10日の間は毎朝、甕の中の温度を計ります。発酵の激しい最初の2〜3日目だけ温度に注意すれば、後は自然に発酵が進みます。

図11

図12

甕は底が丸くなっているので、発酵による温度上昇で自然に対流が起き、甕の中を攪拌してくれます。また、地中に埋め込んでいるので急激な温度変化が少なく、甕内の温度が安定しているというメリットも甕仕込みにはあります。

こうして蔵内で静かに、そして着実に発酵は進んでいきます。

図13



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